今日はグルの日。
インドには、父の日、母の日、こどもの日などのほかに、「グルの日」があります。
インドの暦でアシャッド月(通常7月〜8月)の間に起こるプールニマー(満月)の日を、グル プールニマー − गुरु पूर्णिमा と言います。
グルとは「先生」「師」のこと。
動詞の原形 グ √गुह् が示すのは、暗闇、無知。 ル - रु が示すのは、無知を取り除く人。
グルとは、生徒たちの無知を取り払う人のこと。
光だけが暗闇を取り払う事ができるように、無知を照らすのは知識のみ。
生徒が理解できるようにその知識を扱い、伝えていくのがグルの仕事です。
知識とは、不思議なパワーでもなく、神秘的な現象でもない、1+1=2 のように明確で、時が変わっても、誰にとっても変わらないもです。そしてグルは100%のコミュニケーションを通して生徒に伝えて行きます。100%のコミュニケーションとは、教える側のグルと、その知識を受取る生徒の理解にずれがないということ。
もちろん、グルにもそのグルがいます。グルからグルへ。そうしてヴェーダの知識が、途切れることのない川の流れのように続いて来ました。
私達が、生徒として、その流れの一部にいることを祝い、グルと、そのグル、そしてそのグル、とすべてのグルたちへの感謝を表すのがグル プールニマーの日。
また、この日は、こよみの上では雨季の始まりの日でもあります。
インドでは、出家された方のことをサニヤーシと言います。お金、家族、家なども持たない彼らは、インド中を歩いて巡ります。ビクシャと言われる施しものと、寝るための場所を得るために、各家庭を転々としていきます。サニヤーシは、その土地や人や、美味しいビクシャに執着を持たないために、通常一箇所に数日しか滞在しないそうです。
しかし、例外的に、この雨季の始まりであるアシャッド月の満月の日から2ヶ月間は、どこか一つの村の家庭に滞在する慣習があります。インドの雨季は激しく、移動が困難なのがひとつの理由ですが、もう一つ、重要な意味があります。
それは、雨季の間に顔をだす、たくさんの虫達を踏んでしまう可能性が高くなるから。サニヤーシ達がこの時期の移動を避けるのには、彼らがアヒムサ(不殺生)の精神に何よりも価値を置くためなのです。
村人たちは彼らを、どうぞ滞在してください、と暖かく受け入れ、その2ヶ月の間はサニヤーシも村人たちに教えを説きます。2ヶ月コースの始まりです!
Happy guru purnima day!
世界中の皆に、グルの祝福がありますように。
photo credit: John & Mel Kots via photopin cc
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