Sunday, July 7, 2013

誕生日を迎えて思ったこと。

この度、誕生日を迎えてまたひとつ年を取りました。

ここインドでは日本と違い、お誕生日ガール/ボーイが皆に幸せをおすそわけします。

去年は私もインドの習慣にならい、インドでも手に入る日本のお菓子、ロッテのチョコパイなどを皆に配ったものです。

このアシュラムに来て3年目。

今年は誰にも誕生日を知らせずに静かに過ごそうと決めておりました。

ところがいつものように朝クラスに向かうと、机の上に一枚のカードとチョコレートが。

それはなんと私の宿敵(!)M君からのものだったのです。

私の後ろに座るM君。彼と仲良くなるにつれて彼は私をからかうようになってきました。

最初は笑っていたのですが、そのからかいは、質、量ともにエスカレート。

彼の子供のようなジョークで、私は子供のようにグサグサと傷ついていたのです。

そのうち私は我慢ができなくなって、「私のこと嫌いなのはわかるけど、それを出さなくてもいいんじゃない?」と彼に言いました。

彼は、「嫌いじゃないよ!傷ついていたのなら本当にごめんね。」と私に謝りました。

その時は笑顔で仲直りしましたが、 それからもなんとなく私は警戒心丸出しで、近くに座っていながらあまり話すこともしませんでした。
















そんな彼からのカードはサンスクリットの文法のテクニックがベースになったおもしろカード。

私がハッピーであるようにとのメッセージが込められていました。

覚えていてくれたんだ。ありがとう。と彼に言いました。

なんかその時私はちょっと照れくさかった。

この歳になって小さなことで傷ついて、ムキになって壁作って。

バガヴァッド・ギーター13章のなかで、クリシュナは、“私が教える知識を自分のものに出来る人はこんな人” というのをいくつかあげています。つまり聖人、賢人とはどんな人か。ということ。

その中の一つ、クシャーンティ − क्षान्ति

クシャーンティとは、忍耐強さ、人間関係や環境における調和。相手がどんな態度であろうとも、いつも笑顔で明るく相手を受け入れて、歩み寄ることができる、そんな人の事。

歩み寄りの必要がない人間関係などありません。

いつも相手が私が望むようにしてくれるわけではありません。

この人難しい、、と感じる相手にはどうしたらいいの?

その時は、相手にあえてとびっきりの笑顔を送る。愛情いっぱいのカードとチョコレートを送る。自分の苦い心とはあえて反対の態度をとる。

その行動が良い未来につながると信じて。

その自分のネガティブな思いを振り払って行う前向きな態度のことをサンスクリットでプラティパクシャバーヴァナ − प्रतिपक्षभावन と言います。

これはクシャーンティな自分になるための良い練習!

小鳥を大きな背中の上で休ませてあげる象のように、大きな気持で受け入れてあげよう。

彼にとって私は、かなり手強い相手だったに違いません。

頑なな私の態度にもかかわらず歩み寄ってくれたM君。

相手を自分の思うとおりに力ずくで変えようとするのじゃなく、ハッピーに気づかせることができる。

相手を成長させることもできる。

温かい気持ちになったお誕生日でした。


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